陰陽五行は「木火土金水」の五行説と、陰陽の調和思想が結び付いて生まれました。

陰陽五行とは

陰陽五行という言葉を聞いた事がありますか?聞いた事がある人はどのような意味なのかを説明できますか?
陰陽五行とは紀元前の春秋戦国時代頃の中国でできた思想の事で、陰陽思想と五行思想が結びついて生まれました。陰陽五行の他にも陰陽五行論とも呼ばれています。
では、陰陽五行とはどのような内容のものなのでしょうか?

 

陰陽五行とは?

陰と陽

陰陽五行とは森羅万象の事柄、つまり自然や年月日や季節、方位など全てを説明するもので、中国文化の様々な事柄を支える思想の事です。
例えば十干十二支、要するに干支や暦の大本でもあるのです。
日本では陰陽五行を元にした四柱推命など占いにも大きな影響を与えています。近年では四柱推命を元にした陰陽五行診断という占いもあります。
また、仏教、儒教、道教などの宗教にも強い影響を与えている思想です。

 

陰陽思想とは

陰陽五行では陰と陽のどちらかを全てのものが有していると考えられています。陰と陽は相対的なものでどちらか片方だけが存在するものではなく、この二つが上手く調和しているのです。
陰の性質は物質的で冷たいもので消極的なものを指し、例えば秋、偶数、地、暗闇、夜などがあり、対する陽は非物質的で温かい動きのあるものを指し、春、奇数、天、日差しなどがあります。

 

五行説とは

五行説とは五行思想ともいい、陰陽五行の自然哲学思想の事です。全ての事柄は五種類の元素から成り立っていて、お互いに影響を与えながら変化したり循環したりしている、と言うものです。
五種類の元素とは、「木・火・土・金・水」を指します。水を与える事で木が育ち、その木を火にくべて燃えた後に残った灰は土に返り、養分が固まると金を生み、金が溶けると水に戻る、という相生関係があります。
また、水は火を消し、木は土の養分を吸う、火は金を溶かし、土は水の流れを抑制し、金は木を切り落とす、と言った相克関係も存在し、このような関係性であることでお互いのバランスを上手くとっているのです。

 

陰陽五行が日本にどのような影響を与えているか

陰陽五行は中国の思想ですが、日本にも多くの影響を与えています。
例えば季節の節句です。代表的なものだと3月3日の桃の節句、5月5日の端午の節句、7月7日の七夕の節句、などがありますね。
その他にも七五三なども陰陽五行からきています。七五三を祝う、というのは日本独特のものですが、7歳、5歳、3歳という年齢は陰陽思想の陽にあたる奇数からきているのです。
また、土用の丑の日も陰陽五行の夏の火の気を水の気である丑を食べる事で払う、という考えからきています。ちなみになぜ丑がうなぎかと言うと、そもそも牛を食べる習慣が日本に無く、牛の「う」の字があり「水」に住んでいる生き物であるうなぎをあてた、という説があります。